耕耘機のスターターをなおす
上のエントリ書いていたら,もう,どうでも良くなってきました.
レストランへ出かける1.5時間ほど前のお話.
ヤンマー製ガソリンエンジンの小型耕耘機を修理した.
スタータはひもを引っ張る アレ.
スタータのひもを引っ張ったら,自動的にひもが内部に巻き込まれるように出来ている.
この機構は,内部に板バネがあって,単純にひもを引っ張るだけ.
今回の故障は
スタータのひもが引っ張った途中で止まってしまい,
自動的に巻き付くこともなく,それ以上引っ張ることも出来ない
という症状.
原因は,引き戻し用の板バネ(全長3mくらいを10cm位のドラム内に納めている)
が,本来の位置から横にはみ出して,エンジンボディとスタータのドラムとの間に挟まったこと.
根本原因は2つ,
- 板バネ(ぜんまい)の鋼をけちったこと
- これにより,ドラムに固定される側の爪(板バネを曲げただけ)が変形して外れた
- ハガネであるべき板バネがラジオペンチで自在に曲げられる程度の可塑性を持っていた けちりすぎ.
- スタータドラムが樹脂製であり,板バネを固定する力がない
- そのほか,精度とか,マージンの問題もいくらかあると思う
ラジオペンチで板バネを整形して,スタータ自体は何とか修理完了.
ただし,スタータを引っ張ってもエンジンがかからない.
→フォークリフトのエンジンを見たときの記事へ
→→始動不良の判定
判定結果:かぶってます
プラグが真っ黒でガソリンで濡れていました.
プラグは豚毛のブラシで掃除.
シリンダ内も,カーボンとガソリンだらけだったので
カッチャマンで残存しているガソリンをプラグホールから燃やす.
プラグを外した状態で何度もクランキングする(スタータのひもを思いっきり引く)
また,火をつけて燃やす.
の繰り返し.
次いでなので,プラグホールからブレーキクリーナ(ヘキサン)を
20秒ほど噴射して火をつけてみた.
プラグホールから,5,60cmの赤い炎が立ち上った.
かまわず,更にクランキング.
インテーク側のエアクリからも火が!
エクゾースト側のマフラーからも火が!
さすがに,エアクリから火はまずいので,
エアクリ(豆腐サイズ厚さ5mm程度のスポンジだった)を外して
残ったヘキサンに,やっぱり火をつけて除去.
あとは,プラグ入れて,プラグコードを挿したら
一発でエンジンがかかりました.
機械式リミッター(ただのボルトでスロットル開度を制限してる)を除去して
全開の全開で回してみた.
全開にしても,4ストロークエンジンは静かで良いです.
その後,通常使用回転数で回して,プラグの焼け具合をチェック
良好でした.
終了.
なんか,整備対象のエンジンが,どんどん原始的になっていく気がする.
キャブレターはやっぱり偉大なんだろう.
電気無しで動くし.
もうちょっと構造をきちんと理解しないといけないかなぁ.
追記:2010.02.17
耕耘機は
- ヤンマー MT310 DX
既に現行製品ではなくて,公式サイトで情報が見つからない.
DXがつかない無印の製品は
- エンジン型式:GE30NMTE
- 排気量:0.118litter
- 出力:3PS
らいし.
ちなみに,現行のMTシリーズは,スタータが改良されて,
先にひもを引っ張って,バネに力を溜めて,
そのバネの力でエンジンを始動させる方式になっている模様.
“iスタート”と呼ぶらしい.
http://www.yanmar.co.jp/products/agri/nouki/cultivator/mt/index.html
諸元を見ると,エンジンがOHVになっている.
私がプラグホールから見た感じでは,MT310は明らかにサイドバルブ方式だった.
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96
OHVの方がイイに決まってるけど,プラグホールは深い位置になるし,
整備性は劣るよね.
メンテフリーなら文句言わないけど.
ちなみに,祖父には,ホンダ製のカセットコンロのガスで動く耕耘機のカタログを渡しておいた.
ここ2年くらいで発売されて,人気のアレ.
http://www.honda.co.jp/tiller/pianta/
ピエンタ FV200
でも,50cc で 1.5馬力程度なので,MT310の置き換えにはつらいかな.
加齢による体力低下を考えると,FV200をおすすめしたい.
ホンダらしく,最大5000rpmで1.5PSなのだ.
ブイブイ回ってくれそう.(でも,ボンベ1本で1時間しか動けないこまったちゃん)